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美容師です。
って言うと『あー大変でしょ?』とか『辞める人多いでしょ?』って言われる事ないですか??
なぜ、美容師は離職が多いんでしょうか?
この記事では、美容師さんに離職が多い理由を考えていきましょう。
増収、増益、増員が必要なビジネスモデル。
『そもそも論、美容室ビジネスは不可能ビジネスである。』
これは、僕が業界を斜め上から見て偉そうに語るわけではなく、美容師1年目の時に、新人研修として出席したセミナーのワンフレーズです。
美容室ビジネスを継続するためには以下の3つの軸が必要である。
- 増収
- 増益
- 増員
①増収に関しては、言うまでもなく『売上高を更新する』ということ。全ての会社は利益の追求のためにある訳なので当たり前。
②増益。売上高が上がってもそれに対して経費が増えれば利益は上がらないので、経費を必要最低限に抑えるのも経営の必須条件だ。
③増員。ここがポイント。
美容室事業は1度開店し動き始めると、拡大していくしかありません。
アシスタントを雇う限りは。
- アシスタントを雇う
- アシスタントを育てる
- アシスタントがスタイリストへ
- アシスタント卒業に伴い1へ戻る
と、言うようにドンドンとスタッフが増えていきます。
そして、スタッフが増える→店舗拡大となり、、、、
世の中は美容室だらけになるのです。
なので、
●拡大してどこかで成長がストップする。
●慢性的な人材不足。
●美容室の独立・出店は止まらない。
●万が一、負のスパイラルに転落すると離職が増える
美容室経営は増収・増益・増員のどこかに不具合が出ると負のスパイラルに陥りやすいのです。
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需要と供給は市場規模内に収まる。
世の中のモノやコトは全てバランスで成り立っています。
需要と供給が釣り合うポイントで美容室の数は推移しているので『美容室はオーバーストア』と言われてかなりの年数が経ちますが、
需要と供給のポイントで新陳代謝を繰り返してるだけ。
とも言えますね。
『拘束時間の割に』稼げない。
待遇の問題です。
一般的に美容師は『長時間労働低賃金』と言われてしまいます。
こんなデータがありました。
ー出展https://en-hyouban.com/company/10010037239/
平均勤務時間11時間で平均給与が288万円。。。
実際に僕が6年勤めた東証一部上場の美容室の実態ですので、引用して問題ないでしょう。笑
まぁ、288万よりは微妙に多かったかなと言う感じですが平均勤務時間11時間以上は余裕で行ってましたね。
もちろん、トップのトップは1000万以上稼いでおりましたよ。
稼げる稼げない以前に体力勝負なので配属店舗の上限や、多くのアシスタントが常にいないと担当客数を上げれないという実態はあるかと思います。
そして、、、
少子高齢化で美容師の数は??
出展ーhttps://www.j-mode.co.jp/obm/biyokai/detail.php?eid=4348
現在美容学校を卒業して、美容師免許を取得する人は全盛期の3分の2に留まります。
しかも、この中には『美容師免許を取得してアイリストになる』的な人も含めた人数で、実際に美容室で就職する人と言うのはもっと少ないのです。
全国の美容室の件数は24万件。
新卒の数は2万人。
実に12件に1件しか新卒を獲得できていません。
美容室は増収・増益・増員が必要なビジネスモデルである。
需要と供給のバランス内に市場は収まる。
つまり少子高齢化で美容室の需要は減る一方で、事業を続けるのに必要な人材の確保が難しい、、、、
そして、、もう一度言うと、、、
需要と供給のバランス内に市場は収まる。
美容室って『お客さまが来なくて閉店』ってケースももちろん多いのだけ
れど
『スタッフが足りなくて事業縮小』というケースも多いのです。
働いてるスタッフも
●何年経っても自分の後輩が入らないなら、俺がスタイリストになったら誰がアシスタントするの?
●自分がスタイリストでバンバンお客さんやりたいけど、この店舗規模だともう限界??
こんな悩みや疑問が膨らむと離職が進む原因になります。
これからの時代は離職しても復職できる職場環境は重要!!
この記事ではさんざんネガティブな事ばかり書きましたが、事実です。
長期的に考えて必ず人口は減ります。
2040年には日本の人口は1億人を割る可能性もあり、2.8人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上の後期高齢者です。
東京首都圏以外の地方ではこの比率はさらに高まります。
もしあなたが25歳のスタイリスト1年目だとしたら?
2040年、40代後半で美容師として働くイメージが湧きますか??
少子高齢化で新卒採用もままならない中、今の規模でお店を存続する事ができますか??
これからの美容師求人は一度離職した人を再度復職してもらう事がポイントになると思いますね。
●ブランクがある人でも受け入れれる体制。
●ママさん美容師に優しい勤務形態。
●お互いが心地よい人間関係な職場。
ぱっと思いつく限りでもたくさんの改善点はで出来ますね。
今後、人生100年の世界になると言われています。
すると、老後の生活は長くなり『より長く働く』事が大切な時代になります。
美容師の世界も徐々に体力勝負の業界ではなくなるかも知れませんね。